血管炎
1994年に報告された米国North Carolina大学Chapel Hill校(有名な卒業生として、バスケットボールのレジェンド マイケル・ジョーダン選手がいます)で開催された血管炎に関する会議(CHCC 1994:Chapel Hill Consensus Conference)で決定された血管炎の分類方法です。
2012年版のNorth Carolina大学Chapel Hill校血管炎分類(CHCC 2012)では、グループ分けが3つから7つに増え、人名が冠せられた血管炎疾患名について、病因や病態に基づいた、より記述的な疾患名称へ変更されました。
川崎病、高安動脈炎も変更の対象となりましたが、会議に出席した日本人研究者たちの尽力により、人名が冠された病名が残ることになりました。また、高安動脈炎に関しては、高安病、大動脈炎症候群という呼び名もありましたが、高安動脈炎に統一されました。
上の図と比べると名称が変更になったのがわかります。川崎病、高安動脈炎では'sがなくなったのがおわかりでしょうか?
血管炎記事一覧
巨細胞性動脈炎
50歳以上の高齢者に発症する、大型・中型の動脈に炎症が生じる疾患です。大動脈、並びに、大動脈から枝分かれした動脈(主に頚動脈と椎骨動脈)が高頻度に侵されます。しばしば側頭動脈が傷害されるため、以前は「側頭動脈炎」と呼ばれていましたが、現在は「巨細胞性動脈炎」と呼ばれています。病理組織学的には、血管...
高安動脈炎
高安動脈炎は大動脈及びその主要分枝や肺動脈、冠動脈に閉塞性、あるいは拡張性病変をきたす原因不明の非特異的大型血管炎である。これまで高安動脈炎(大動脈炎症候群)とされていたが国際分類に沿って、高安動脈炎と統一した。また、橈骨動脈脈拍の消失がよく見られるため、脈無し病とも呼ばれている。 病名は1908...
結節性多発動脈炎
疾患概念 結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa: PAN)は小~中型の筋性動脈(主として動脈壁)に炎症を起こす疾患である。動脈壁が炎症により肥厚して内腔が狭窄すると、二次的に各種臓器の虚血・梗塞をきたす。腎臓、皮膚、関節、筋肉、末梢神経、および消化管が侵される頻度が最も高いが、...