更年期に見られる関節症状について
40~50歳代の女性、いわゆる「更年期」と呼ばれる時期の女性には、ホットフラッシュ、肩こり、イライラ、冷え症などの更年期症状が見られることがあります。実は、更年期には、手指の関節痛、手のこわばり、膝関節痛などの関節症状が認められることがあります(更年期関連関節痛)。そこで、今回、更年期にみられる関節症状についてまとめてみました(下表参照)。一方で、更年期症状だと思っていたら、実は疾患が隠れていたという場合もあるので要注意です。参考にしたのは、Musculoskeletal pain and menopause : Post Reproductive Health 2018,24;34-43, Menopause and rheumatic disease : Rheum Dis Clin North Am. 2017, 43;287-302などの論文です。
更年期に見られる関節症状について記事一覧
更年期関連関節痛
更年期症状は、閉経に伴って、卵巣からつくり出される女性ホルモンが失われることが原因と考えられ、女性ホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)によって軽減することがあります。関節痛は、更年期症状として少なくとも50%の女性に見られると報告されています。臨床的特徴 通常、痛みは主な更年期症状ではありませ...
膠原病・関節リウマチと更年期について
Rheum Dis Clin North Am. 2017; 43: 287-302.全身性エリテマトーデス(SLE) 一般に閉経後、SLEの活動性が低下することが報告されていますが、因果関係はまだはっきりしません。閉経後発症のSLE患者は閉経前発症のSLE患者に比べ、紅斑、腎障害、白血球減少症、抗...