トラウマと自己免疫疾患
トラウマと自己免疫疾患
PTSDと自己免疫疾患に関する論文についてまとめてみた。
PTSDと関節リウマチ
2016年のハーバード大学の研究結果。
DSM-IVの簡略版PTSDスクリーニング・スケール(Am J Psychiatry. 1999; 156:908-11.) |
1) 心的外傷を想起させる活動、場所又は人物を避けようとする努力
2) 重要な活動への関心又は参加の著しい減退
3) 他の人から孤立している、又は疎遠になっているという感覚
4) 感情の範囲の縮小 (例:愛の感情をもつことができない)
5) 未来が短縮した感覚 (例:仕事、結婚、子供、又は正常な寿命を期待しない)
6) 入眠、又は睡眠維持の困難
7) 過剰な驚愕反応 |
4項目以上でPTSDと判断する。 |
54,224名の女性看護師を対象に19年間調査した所、PTSDの症状を4つ以上有している群の関節リウマチ発症リスクは、トラウマのない群に比べ、1.76倍高かった。
PTSDと全身性エリテマトーデス
2017年 ハーバード大学の研究結果
54,763名の女性看護師を対象に24年間調査した所、PTSDの症状を4-7個有している群の全身性エリテマトーデス発症リスクは、トラウマのない群に比べ、2.94倍高かった。
PTSDと自己免疫疾患
イラク、アフガニスタンの退役軍人(666,269名)において、PTSD及び他の精神疾患の合併率が50%に及んでいる。
イラク、アフガニスタンの退役軍人(666,269名)において、PTSD発症者の自己免疫疾患合併率が高かった。
女性の方が自己免疫疾患合併率が高かった。