関節リウマチと喫煙
喫煙の関節リウマチへの影響
喫煙の関節リウマチへの影響
1)Free radicalの産生の増加→炎症の誘発
2)滑膜細胞のアポトーシスの抑制→滑膜細胞の異常増殖
3)肺や気道においてシトルリン化蛋白を生成する→抗CCP抗体産生
4)IL-1, IL-6, TNFαの産生増加
5)
メトトレキサート(MTX)のポリグルタミン酸化の抑制
MTXは細胞内に入ると末端にグルタミン酸が連鎖的に付加されて、MTX-ポリグルタミン酸となる。このMTX-ポリグルタミン酸は細胞内に長くとどまり、効果を発揮する。
6)インフリキシマブ投与時の抗キメラ抗体の産生増加→インフリキシマブの効果減弱
Int. J. Mol. Sci. 2014, 15, 22279-22295
喫煙により、関節リウマチの発症率が増加する
特にリウマチ因子陽性で、男性で、喫煙本数の多い人ほど!
喫煙により、MTXやTNF阻害剤の効果が減弱する
喫煙より、関節リウマチのX線上の関節所見の進行がはやまる
禁煙しても、疾患活動性を低下させることはできない。だが・・・
喫煙者で、TNF阻害剤が無効な場合は、トシリズマブ等を考慮する